SM秘小説昭和59年7月号にて使用された写真原稿のようですが、モデル名は分かりません。この掲載年月日もかなり怪しいです。
この頃のスタジオと言えば、和風の熱海旅館、廃屋の百花苑、バレエスタジオのアルス・ノーヴァと癖の強いスタジオばかりで、今ほどの選択肢はありませんでした。白いホリゾントの広告用スタジオは多くありましたが、エロ向きの一般家屋等を模したスタジオは皆無で、居住者のいる家屋をお借りして撮影するのが関の山でした。
それが今では、多種多様なスタジオが用意されています。病院スタジオ、銀行、コンビニ、ファミレ、学校、会社、工場、洋風から和風の家屋、果ては昭和の街並を再現した広大なスタジオから、電車内を再現したものまでまさに百花撩乱です。贅沢な時代になったと思います。ただし、スタジオ代も高価になり、モデル代を凌駕することが多いのも事実です。
この作品は、カメラマンのスタジオに絨毯を敷き、壁を暗幕で覆いテーブルと椅子を配置し撮影しています。華やかさを演出するために花と果物でちょっとしたパーティの雰囲気を演出しています。家具類は、撮影用小道具レンタル会社から、借り出しました。その会社の倉庫には、宇宙服や怪獣の着ぐるみから、各種の映画用小道具がガラクタのように積み上げられ、訪ねる度にワクワクしたものです。
さて、このモデル、まったく記憶にありません(笑) 派手な展開はなく後手縛りに終始しています。もしかしたら、濡木・有末両先生の降板直後なのかもしれません。観察するとぎこちない縛りです。もしかしたら、僕の初期の縛りではと思われます。だとしたら悶絶するほどの羞恥責めです。ただひたすら平伏するばかりです。