昭和56年に撮影されたと原稿袋に記載がありました。
書いたのは当時編集者だった小生ですが、年号を間違っているようです。
少なくても秘小説創刊後一年以上経ってから撮影しているはずです。
しかし導入したてのワープロで丁寧に書いてプリントアウトしたメモでした。
神奈川県の海を見渡せる丘にある外人宅を借り、知人たちを招聘して男優になってもらいました。
設定はパーティで慰み者になる女です。
SMの真髄の一つ、「晴れやかな舞台で貶める」を試みました。
先輩編集者にお願いしホームレスの役をやってもらいました。
正装した来客の中央でみすぼらしい男に全裸で跨がり腰を使う設定です。
モデルは当時知名度と人気のあった井上安里。
そして嬉々として集まった男優たちがあまりにも股間に触れるので、彼女はイライラしていました。
この男優の面々の中に、後にオリンピックに出場する猛者がいるとも知らずにです。
残念ながらメダルには手が届きませんでした。
ASA400の35mmで撮影されており、当時の高感度フィルムは粒子が粗くそれが原稿にも現れております。
撮影後すぐにビジネスマン向け男性誌で原稿を使い、その後SM写真集に転用されたのではないかと思います。
本誌に掲載されたのは昭和62年です。SM秘小説5月号に「獣性の仮面」のタイトルで掲載されました。
円形のサーカスで使われるような台はこの日のために自作しました。
これを屋根に積み、SM道具を満載したモノ騒がせな車で国会議事堂の前を通りましたが、制止されることはありませんでした。
「荷台を拝見」とちょっと言われてみたかったです。話のネタになったのに…。
そしてこの撮影のあとしばらく、「パーティフェチ」と呼ばれました(笑)
懐かしい思い出です。