バンドアよる旧来のライティングで撮影された昭和らしい作品です。
絡んでいるのは、当時の編集員のひとりです。SMに限らずエロ本編集者は現場で躊躇わずパンツを脱げないと行けません。最初は抵抗があるものの、馴れてしまえば役得として我先にとパンツを脱ぐようになります。一般的な絡みであれば、フェラや本番があります。
現代の撮影でしたら、予めモデルプロダクションに撮影する内容を伝えてモデルを手配しないと行けません。本番はいくつあるか?とかアヌスは責めるのか?とか…。それでギャラの額が決まりますし、時によってモデルがNGとする内容もあります。違約があれば法外な罰則金を要求されます。モデルが安心して仕事ができるように取りはからうのがプロダクションの役目だからです。
しかし昭和の頃はその辺りがアバウトでして、成り行き任せのおおらかさがありました。現場でモデルが駄目と言えばやらない程度です。なので、モデルを持ち上げて他社ではできないことを行うのが編集の務めの一つで、よりよい作品作りのために必要なことでした。
昭和60年11月号のSM秘小説に掲載された本作品で、岩崎みゆきの股間は完全に剃毛されています。当時のエロ本に於いて陰毛はNGだったので、いろいろな現場を渡り歩く中で、きれいに剃毛されていたのでしょう。猿ぐつわが多用されているのは、残念ながら顔が撮りにくかったためです。猿ぐつわマニアには歓迎される内容です。
股間の隠しに和装の髪飾りをスキンに入れて用いているのが特徴的です。ただそれでも陰唇がみえていましたので、誌面ではスクラッチという、製版フィルムを引っ掻いてディテールを消す手法により露出度を抑えたはずです。
このスクラッチはシアン・マゼンタ・イエロー・黒(CMYK)の4枚の製版フィルムに千枚通しで傷を付け白い傷をこしらえる手法ですが、製版屋によって上手・下手が別れました。雑誌の売れ行きに関わる部分なのでその旨い下手で製版屋が選ばれることも多かったのです。
緊縛感溢れる46点の画像が
SM秘小説webで公開されています。