居酒屋とAVモデルを兼業していたのが「相馬ちゃん」でした。
とても初心な女の子で、他のAVモデルと違ったのは、絡みNGだったことです。
絡みNGというモデルは時折いました。
絡みがないのならSMでも構わないという在り方です。
当然仕事の量は減りますが、兼業であればそれでもやっていけます。
かと言って彼女が処女であったわけでも彼氏がいたわけでもありません。
ただ、好きでもない男と肌を合わせるのが嫌だっただけでした。
そんな乙女心に惹かれて、本気で口説く輩は数多にいたものです。
彼らに曖昧な笑みを浮かべて居酒屋のバイトに励んでいたのが彼女でした。
そしていつのまにかフェードアウトし、気がつけば業界から消えていました。

とてもよく濡らす娘でした。透明な粘液が溢れるのを幾度かみました。
全裸にされ、緊縛される中で彼女自身が高揚しているのは明らかでした。
しかし縛りが好きとも、高揚する表情を見せることもありませんでした。
もしかしたら素晴らしき逸材だったのかも知れません。

平成8年2月号SM秘小説に「媚腔残酷物語」として発表された原稿の未使用分です。