昭和61年に撮影され、同年の7月号のSMマニアで使用されたようです。
佐伯リカは、複数回撮影を行っています。
当時、SMマニア/秘小説でカラーグラビアのために最低でも 6本を毎月起さなくてはいけません。
緊縛モデルの絶対数は不足していましたので、かなりの率でモデルは二度撮影しました。
中でも、佐伯リカは「便利なモデル」でした。
ご本人には申し訳ありませんが、優れた容姿をしているわけではありません。
しかしハードな撮影が可能で、文句一つ言うわけでもなく、酷いことに耐えてくれました。
寡黙で、与えられた縛りを懸命にこなし、縄の跡だらけのぼろぼろな身体で帰っていくのですが、
再びお願いすると、二つ返事で現場にやってきて再度厳しい縛りに耐えていったのです。
予定していたモデルが飛んでしまった(撮影当日待ち合わせに現れず連絡不通になること)とき、
モデルに片っ端から電話して代役を探したのですが、佐伯リカがOKしてくれて、助かったことがありました。
当日のモデル依頼で二時間後には待ち合わせの喫茶店にやって来てくれたのです。
未知な新人モデルより、撮れるものが見えているモデルの方が安心できることもあります。
協力的なモデルであればよいのですが、身体が固いとか性格が悪いとか、朝まで酒をのんでいて酒臭い息を吐きながら来るモデルとか、
デートがあるから5時には帰せとか、まぁ、面倒なモデルはけっこう多かったのです。
今ではプロダクションがそのあたりも管理してくれますので、その危険も減りました。
しかし当時から不思議だったのが、性格の悪いモデルの原稿は、上がりが良いことです。
現場で、ギャ~ギャ~騒ぐのを妥協点を見いだしながら、一同憤怒をこらえて撮影するわけです。
性格の良いモデルの原稿は、すっと流れて特に駄目なところも良いところもないのに、
そういうのに限って、ほぉっと思える原稿だったりします。
では、性格の悪い女の子を再撮すればいいのでしょうが、まぁスタッフ一同二度と撮りたくなというのが本音です。
佐伯リカは性格もよく、なおかつ厳しい縛りを撮らせてくれる貴重で便利なモデルでした。
百花園でもないですよね。
けごん旅館でもないですね。
せまい格子を背景に名画をたくさん見てますけど、
この旅館はまだあるのかな?